ジェームス・テイラーを調べていく途中過程です。世界中の博物館、図書館、大学の膨大なデータの中から資料を探しています。多くの資料がデジタル化されたために私達は点を線に、線を面にと繋いでいくことができました。
ジェームス・テイラーはスリランカの紅茶を産業として根付かした立役者です。
日本国内のWEBではあまりまとめられているサイトが無かったため、当社では追いかけてみました。ひとまず皆様に見ていただくことができる資料にまでまとまったため掲載しました。しかし、その過程もぜひ見ていただきたく一緒に掲載させていただきます。
目次
発見された資料
1. オーストラリア国立図書館 (AJCP M1968)
- タイトル: “Diaries of Sir David Wedderburn, 3rd Baronet (as filmed by the AJCP)”
- 期間: 1874-1875年の日記が確認済み
- 1864年の日記: 現在のコレクションには含まれていない可能性
2. 伝記資料
- “Life of Sir David Wedderburn” (1884年、妹Mrs. E.H. Percivalによる編纂)
- Lives Retold: 472ページの詳細な伝記が存在
- 日記の存在: 「meticulous diaries」として言及
3. 1874年のセイロン訪問記録(確認済み)
- 期間: 1874年4月26日 – 5月11日
- 詳細: 「A Fortnight in Ceylon」として記録
- 内容: 極めて詳細な旅行記録が残存
1864年に関する既知の情報
目次からの確認事項
- “1864-1866. Pyrenees and North Spain, Egypt and India, First Visit to Ireland”
- 1864年4月にHope Wallace従兄弟と旅行開始
- エジプト、インド訪問が確認されている
船舶記録との一致
- 1864年11月20日: 船舶「Ceylon」でMarseilles to Bombayの記録
- James Taylorの証言時期と完全に一致
重要な発見
1. 継続的なセイロンへの関心
- 1864年: 初回訪問(推定)
- 1874年: 2週間の詳細な滞在記録
- 1877年: 飢饉調査での再訪問
2. 日記の特徴
- 極めて詳細: 政治、動植物、地域の慣習まで記録
- 継続的習慣: 生涯にわたって日記を記録
- 実用的観察: 実践的な情報収集を重視
3. 人物像の確認
- boundless curiosity: 無限の好奇心
- keen eye: 鋭い観察眼
- meticulous: 細心な記録習慣
1864年日記の所在に関する推測
可能性1: 未デジタル化
- オーストラリア国立図書館に原本が存在するが、1874-1875年分のみデジタル化
- 1864年分は別の場所に保管されている可能性
可能性2: 私的コレクション
- 家族や個人コレクションに残存
- 公的アーカイブに寄贈されていない可能性
可能性3: 散逸
- 時間の経過により散逸または紛失
- 部分的に他の資料に引用されている可能性
James Taylorとの出会いに関する推論
1864年の旅程推定
- 4月: ヨーロッパ出発(Hope Wallace従兄弟と)
- 夏季: ピレネー、北スペイン
- 秋季: エジプト経由
- 11月: Marseilles → Bombay(船舶記録で確認)
- 11月-12月: インド滞在、セイロン訪問(推定)
Noble氏との出会いの状況
- 時期: 1864年11月-12月頃
- 場所: セイロンの茶園地域
- 状況: 「近隣のコーヒー農園視察」という証言と一致
- 性格: 好奇心旺盛で実践的学習を好む性格が技術指導に適合
今後の調査方向
- 英国国立公文書館: Wedderburn Collectionの詳細調査
- スコットランド国立図書館: 手稿コレクションの確認
- 家族アーカイブ: Wedderburn家の私的記録
- セイロン茶業史料: 1864年の茶園関係者記録
- インド茶業協会: 1864年の訪問者記録
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